あなたの心を❤️で満たして
咄嗟に考え付いた答えを言っても既に電話は終わっているみたい。呆れるような顔をしている彼に気不味さを覚え、冷や汗を感じながら視線を逸らした。


「心配されなくても話なら済んだよ。薬科大の学生から研究上のアドバイスを求められただけ」


何処にも行くなという感じで腕を引っ張られ、ドアの前から引き離される。

ヤバいとか困るとか言っていた割に連れて行かれたのはベッドの側に置いてあるソファで、そこに座らされると自分も隣に腰掛け、握っている手を離しもしないでこう聞いた。


「俺に聞きたいことが沢山あるんだろう?何でも聞いてくれていいよ。その代わり……」


離れている体の距離を近付け、握っている手にさり気なく力を込めてくる。

こっちは彼から目が離せなくなり、近付いてくる体温を感じて心臓が鐘のように鳴り始めた。


「話が済んだらベッドに誘ってもいい?何もしないで寝るだけなんて多分絶対に無理だから」


いい?と聞く声を最後に唇が重なる。

経験もしたことないくらい熱いキスの嵐に胸が震えて、同じように体まで震えてきて……



「可愛い……怯えてる?」


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