あなたの心を❤️で満たして
わだかまりは花弁の如く
縦長窓を押し開けると満開の桜が目に入った。
一年前も同じように見て、あの時は不安だったけれど、未来がこの桜のように明るい日々であって欲しい…と願った。
(願いは叶ったけど……)
ふぅ…と短い溜息を吐き出す。
今日のことを思うと、いろいろと複雑で気が重い。
足元に目線を落とせば花弁が舞い込んでいて、それが一枚、二枚…と数を増やす。
この桜の花弁のように日々を少しずつ積み重ねて、今日という日を迎えた。
やっと祖母の喪が明けて、厚志さんと愛を誓い合う日が来たのだけれど……
「留衣ー、何処だー?」
足元から声がしている。
視線を向けると彼が庭に立っていて、キョロキョロと私を探しているみたい。
「ごめんなさい!上にいるの、直ぐに下りて行くから」
のんびりと桜を愛でている場合ではなかった。
今日は大事な一日になる予定だ。
慌てて窓を閉めて鍵をする。
改修工事の時に木枠からサッシに換え、ロックをすればいいだけになった。
「ごめんなさい!待たせて」
階段を駆け下りると玄関には旦那様がいて、少しイライラした感じで言い渡してきた。
一年前も同じように見て、あの時は不安だったけれど、未来がこの桜のように明るい日々であって欲しい…と願った。
(願いは叶ったけど……)
ふぅ…と短い溜息を吐き出す。
今日のことを思うと、いろいろと複雑で気が重い。
足元に目線を落とせば花弁が舞い込んでいて、それが一枚、二枚…と数を増やす。
この桜の花弁のように日々を少しずつ積み重ねて、今日という日を迎えた。
やっと祖母の喪が明けて、厚志さんと愛を誓い合う日が来たのだけれど……
「留衣ー、何処だー?」
足元から声がしている。
視線を向けると彼が庭に立っていて、キョロキョロと私を探しているみたい。
「ごめんなさい!上にいるの、直ぐに下りて行くから」
のんびりと桜を愛でている場合ではなかった。
今日は大事な一日になる予定だ。
慌てて窓を閉めて鍵をする。
改修工事の時に木枠からサッシに換え、ロックをすればいいだけになった。
「ごめんなさい!待たせて」
階段を駆け下りると玄関には旦那様がいて、少しイライラした感じで言い渡してきた。