あなたの心を❤️で満たして
だけど、私は未だにそれを読めずにいるよ。
読むと心が壊れそうで、涙でグチャグチャになってしまいそうだから。
「今まで…何をしてたのよ。こんなにあっさり会いに来れるのなら、どうしてもっと早く会いに来てくれなかったの!?」
ママが来るのをずっと待ち望んでいた時期があった。
手紙よりも顔が見たくて、手に触れて、笑いかけて欲しかった。
「お祖父ちゃんが死んだ時も、お祖母ちゃんが亡くなった時も現れないでいたのに、今になってこんな風に来られても……」
「留衣!」
「留衣様」
厚志さんと廣瀬さんが驚いた様な声を上げ、私は二人のことをチラッと見た。
二人とも責めてはいけないという眼差しでいて、私は悔しくて手を握った。
「ごめんなさい…」
母はそう言うと頭を深く項垂れた。
肩の辺りまである髪の毛が揺れ、その胸元のネックレスも垂れ下がる。
頭を上げて下さい…と取りなす厚志さんの言葉にも応じず、そのままの姿勢で続けた。
「留衣に責められても仕方がないと思うわ。あんなにお世話になったのに、お二人には何のご恩も返せなかったんだもの」
読むと心が壊れそうで、涙でグチャグチャになってしまいそうだから。
「今まで…何をしてたのよ。こんなにあっさり会いに来れるのなら、どうしてもっと早く会いに来てくれなかったの!?」
ママが来るのをずっと待ち望んでいた時期があった。
手紙よりも顔が見たくて、手に触れて、笑いかけて欲しかった。
「お祖父ちゃんが死んだ時も、お祖母ちゃんが亡くなった時も現れないでいたのに、今になってこんな風に来られても……」
「留衣!」
「留衣様」
厚志さんと廣瀬さんが驚いた様な声を上げ、私は二人のことをチラッと見た。
二人とも責めてはいけないという眼差しでいて、私は悔しくて手を握った。
「ごめんなさい…」
母はそう言うと頭を深く項垂れた。
肩の辺りまである髪の毛が揺れ、その胸元のネックレスも垂れ下がる。
頭を上げて下さい…と取りなす厚志さんの言葉にも応じず、そのままの姿勢で続けた。
「留衣に責められても仕方がないと思うわ。あんなにお世話になったのに、お二人には何のご恩も返せなかったんだもの」