あなたの心を❤️で満たして
「留衣は……また親に背中を向けられたいのか……」
そう言うと、厚志さんの頬に筋が付いた。
悔しそうに唇を噛む彼を見て、その背後にいる人に目を向けた。
母は潤んだ眼差しで彼のことを凝視している。
私の視線に気づくと慌てたように涙を拭い、廣瀬さんに軽く会釈をしてからドアを開けた。
「ママ!」
大きな声で叫んでいて、我ながら凄くビックリした。
目の前にいる人の横をすり抜け、ドアの隙間に隠れようとしている母の腕を握った。
「嫌よ!何処へも行かないで!」
やっと会えたのに。
やっとこの手を握れる日が来たのに。
やっと顔が見れるのに。
自分が幸せになった、と証明ができる時なのに。
去ってしまった日々はともかく、未来はやっと今始ろうとしている。一緒には暮らさなくても、新しい形でまた親子に戻れるのに……。
「ごめんなさい!私が素直になれなくて。…だけど、ママのことを考えてない日はなかったよ!どんなにお祖父ちゃんやお祖母ちゃんに可愛がられても、ママとバパに会いたかったよ!
二十六にもなって何を子供みたいにと思うかもしれないけど、それくらいずっと待ってた!
そう言うと、厚志さんの頬に筋が付いた。
悔しそうに唇を噛む彼を見て、その背後にいる人に目を向けた。
母は潤んだ眼差しで彼のことを凝視している。
私の視線に気づくと慌てたように涙を拭い、廣瀬さんに軽く会釈をしてからドアを開けた。
「ママ!」
大きな声で叫んでいて、我ながら凄くビックリした。
目の前にいる人の横をすり抜け、ドアの隙間に隠れようとしている母の腕を握った。
「嫌よ!何処へも行かないで!」
やっと会えたのに。
やっとこの手を握れる日が来たのに。
やっと顔が見れるのに。
自分が幸せになった、と証明ができる時なのに。
去ってしまった日々はともかく、未来はやっと今始ろうとしている。一緒には暮らさなくても、新しい形でまた親子に戻れるのに……。
「ごめんなさい!私が素直になれなくて。…だけど、ママのことを考えてない日はなかったよ!どんなにお祖父ちゃんやお祖母ちゃんに可愛がられても、ママとバパに会いたかったよ!
二十六にもなって何を子供みたいにと思うかもしれないけど、それくらいずっと待ってた!