あなたの心を❤️で満たして
両親の離婚後、自分達の手元に私を引き取り、あれ程可愛がってくれた祖父母にまで裏切られたような気分で、もうこの家にも住めないのだ…と思うと寂寥感が募り、直ぐさま自殺したい気分に襲われた。
その二日後、今度は嫁ぎ先の顧問弁護士だと名乗る男性が現れた。
『三上英紀(みかみ ひでのり)』と印刷された名刺を見せ、淡々と今後のことを話した。
『急ではございますが、三日後に簡単なお披露目式を行います』
『えっ!?私は喪中ですよ!?』
まさか、という目で見つめると、四十代くらいの若い弁護士は誠に申し訳ありませんが、と断り……
『既に会場も決まっておりますので、変更は致しかねます』
当日の動きと場所を教え、印刷した紙を手渡してから、『もしも、何かありましたら名刺の番号にお電話を下さい』と言い残して去って行った。
呆然とドアの前で見送り、そのまま腰の抜ける様にしゃがみ込んだ。
もしかしたら、祖父母は詐欺にでも遭っていたのだろうか。
人のいい二人だったから、案外そんなケースもあり得る。
その二日後、今度は嫁ぎ先の顧問弁護士だと名乗る男性が現れた。
『三上英紀(みかみ ひでのり)』と印刷された名刺を見せ、淡々と今後のことを話した。
『急ではございますが、三日後に簡単なお披露目式を行います』
『えっ!?私は喪中ですよ!?』
まさか、という目で見つめると、四十代くらいの若い弁護士は誠に申し訳ありませんが、と断り……
『既に会場も決まっておりますので、変更は致しかねます』
当日の動きと場所を教え、印刷した紙を手渡してから、『もしも、何かありましたら名刺の番号にお電話を下さい』と言い残して去って行った。
呆然とドアの前で見送り、そのまま腰の抜ける様にしゃがみ込んだ。
もしかしたら、祖父母は詐欺にでも遭っていたのだろうか。
人のいい二人だったから、案外そんなケースもあり得る。