あなたの心を❤️で満たして
高い塀を抜けるとやはり木もない庭が広がっていた。
地面には全面コンクリートが張られ、雑草一本も生えないような感じにしてある。
それは見た目には清潔でいいのかもしれないが、人が生活するような環境とは思えない。
(この人のお祖父さんて、アンドロイドか何かだったんじゃないの?)
そして、孫はロボット。
私の頭の中はそういう想像になりつつあった。
庭を歩いて行った先には石膏で固めた様な長方形の家があり、二階建てなのだがまるで低いビルのように見えてしまう。
屋根もなく、長方形の四角い箱に窓が付いているだけ。
温かみもなくて自分が育った祖父母の家とは真逆の様な雰囲気だ。
(大きな製薬会社の会長さんて、こういう家が好みだったのかな。)
せめて中だけは少しくらい温かい雰囲気であって欲しい。
私は緊張しながらドアを開けられるのを待っていたのだが、黒沢さんはドアを開けずに側にあるインターホンを押した。
「……はい」
中年層の女性の声がインターホンの向こうからした。
「俺。帰ったから」
「お帰りなさいませ。直ぐに伺います」
地面には全面コンクリートが張られ、雑草一本も生えないような感じにしてある。
それは見た目には清潔でいいのかもしれないが、人が生活するような環境とは思えない。
(この人のお祖父さんて、アンドロイドか何かだったんじゃないの?)
そして、孫はロボット。
私の頭の中はそういう想像になりつつあった。
庭を歩いて行った先には石膏で固めた様な長方形の家があり、二階建てなのだがまるで低いビルのように見えてしまう。
屋根もなく、長方形の四角い箱に窓が付いているだけ。
温かみもなくて自分が育った祖父母の家とは真逆の様な雰囲気だ。
(大きな製薬会社の会長さんて、こういう家が好みだったのかな。)
せめて中だけは少しくらい温かい雰囲気であって欲しい。
私は緊張しながらドアを開けられるのを待っていたのだが、黒沢さんはドアを開けずに側にあるインターホンを押した。
「……はい」
中年層の女性の声がインターホンの向こうからした。
「俺。帰ったから」
「お帰りなさいませ。直ぐに伺います」