世界一幸せな国Ⅱ※執筆再開
この学園は4つの寮で構成されている。


学園案内や家族の話によると、日本でいう学科のようなものであるようだ。


まず、一般受験で受かった人は、イエロードルフィン寮とブルーイーグル寮に分かれる。



イエロードルフィンは貴族家系、ブルーイーグルは平民などその他の身分の者だ。



平等を掲げるこの学園において貴族と平民に寮を分けるのには、きちんとした理由がある。

主に生活習慣の違いや、マナーの違いのためである。

もちろんその他にも寄付金など様々な理由があったり、一部例外生徒もいるそうなのだが、それはまたおいおいで良いだろう。


この2つの寮において、基本的な講義内容は変わらない。


しかし、選択授業にその色は濃く現れるのだ。


ブルーイーグルは資格系や産業、販売技術など将来自分に合った職をつけるための内容であるのに対し、イエロードルフィンは経営学や経済学、マナー講義などという当主として必要になる知識や貴族社会で生きていく女性のための内容が多いといった具合だ。




貴族と違って将来が決まっていないブルーイーグルは、選択科目が将来を大きく変える寮なのである。


自由度が高く、「生徒の意思により何にでもなれる」というキャッチコピーが資料に載っていた。


ものによっては、イエロードルフィンでは限られた一部のみが受講を許される科目が、ブルーイーグルの共通選択科目に含まれていることもあり、未来のエリート育成のための寮だともいわれている。



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