love game♡
俺ん家に連れて帰り、
傷の手当てをした。

「しっかし、なんでまたこんな傷だらけなの?お前‥」

「喧嘩したから。」

「喧嘩?それで抜け出してきたんか?」

「うん。」

消毒がしみるのか顔をしかめる。

「ふーん。」

「怒らないの?」

「俺はお前の親じゃないし。
それに喧嘩くらい俺もやったことあるから。」

「ふーん。お兄ちゃんの名前は?」

「伊織。お前は?」

「蘭。伊織、オレ帰りたくない。」

「は?」

「オレのお父さん、新しいお母さんと結婚したんだ。今度赤ちゃんも産まれる。
オレなんかきっと邪魔なんだ。」

おい、まさか。

なんとなく俺の母親と状況が似ている気がした。

「邪魔かどーか試してみる?」

「へ?」

「蘭住所わかるか?」

「これ。」

ランドセルの中に、住所が書いてあるメモが入っていた。

嘘だろ。

前に俺の母親が住所のメモを渡してきて
そこの住所と一致。

「お前の母さんの名前は?」

「優子さん。」

同じ。

< 177 / 215 >

この作品をシェア

pagetop