love game♡
蘭くんを連れて
メモの住所までやって来た。

洋風の一軒家の前に、頭を抱えて
お腹の大きな女性が立っていた。

「優子さん。」

「ずっと待ってたみたいだな。
お前のこと邪魔になんてなってなかったんだよ。」

身重なのに、蘭くんをずっと待っていたんだ。もう、昔のお母さんではなさそうだ。

そんなお母さんの姿を見て、
駆け出した蘭くん。

その姿を追いかけもせず、
ただじっとその場で見守っていた。

お母さんは、蘭くんの頬を叩いた。
でもすぐ抱きしめていてそこには
本当の親子みたいに見えた。

伊織くんは、安心したように笑っていた



「帰るぞ。」

「え?いいの?」

「もう俺には関係ねえから。」

本当にこれでいいのかな。

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