love game♡
なんか、どっと疲れが‥‥

「あー!!いたいた。急にいなくなるからー。」

駆け寄ってきた日菜子の指には、
リングが光っていた。

そっか。
そりゃ、カップルだからお揃いのリングくらい買うか。

目を伏せると、伊織くんが何かに気づいた。

「あっれー。優くん、その靴日菜子ちゃんの?」

「いや、これは‥」

私のスニーカーに目をやる優。

「もしかして、つかさの?」

「つかさが慣れないヒール履いてるから、
優がね、絶対つかさのやつは、靴づれするからって言って選んでたんだよ!」

嘘でしょ。

なんで‥


「でもさーそーゆう優しさいらなくない?」

挑発するように言う伊織くん。

「伊織くん、そんな言い方しないでよ!
優はつかさを思って選んだんだよ!!」

日菜子がそれに対抗する。

「あーあー。とことん罪な男だな。優くん。
彼女がいるのに、彼女以外の女の靴かってさー、そーゆう優しさありがた迷惑ってゆーか。何がしたいわけ?優くん。」

「やめてよ。伊織くん。」

ちょっと言い過ぎな気がして、
伊織くんの腕を引っ張った。

「ごめん。ごめーん。だってさー
女心わかってなさすぎだから。」

「そーだよな。悪かった。これ、いらなかったら捨てて。」

そう言った優は、あまりにも切なそうに笑うから思わず服を引っ張った。

「優、ありがとね。」

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