love game♡
腕を引っ張られて、連れてこられた場所は
繁華街のビルの地下だった。

「ね、ねぇ。ここどこ?」

慣れたように、明かりをつけ
中に入る伊織くん。

オシャレな、バーみたいなお店だった。

「俺のバイト先。」

奥に行き、着替えてきた伊織くん。

「えっと、私こんなとこにいていいの?」

「大丈夫。まだ開店前だし。
ここのオーナーね、俺の兄貴がわり、兼保護者みたいなもんだから。」

「兄貴がわり兼、保護者?」

「そ。俺ん家ちょっと訳ありだから
登が兄貴がわりであり、保護者ってわけ。」

「そーなんだ。」

「あー、女のコ泣かせてるー。」

店の入り口が開いて、白シャツにデニム姿の
男の人が入ってきた。

「噂の登。」

「何?俺の女ー?」

ひょこひょこやってきて、
私の肩に腕を回した。

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