蘇りのウタ
乃愛が俺の腕にすがりついて来た。


「何の音?」


真琴が恐怖で表情を歪める。


「和希たちかもしれない」


そう言ったのは創吾だった。


だけど俺はそれを即座に否定した。


「あいつらだったら、ノックするはずだ」


足音はただ小屋の周りをグルグルと歩き回っているだけで、小屋の中に入って来る気配もない。


和希たちじゃないことは、すぐにわかった。


「じゃぁ、外に何がいるの……?」


真琴が震える声でそう聞いて来た。


俺は左右に首をふる。


足音の正体がなんなのかなんて、わからない。


でも、野生動物のような足音ではなく、人間の足音によく似ている。


一定の歩幅で歩いてる。


行進の時と同じような足音だ。

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