蘇りのウタ
俺は大きく息を吸い込み、覚悟を決めて創吾の隣へと移動した。


両耳を塞いでいる創吾の肩を叩き、こちらを向かせた。


「創吾、1つ提案がある」


小さな声でそう言うと、創吾は怪訝そうな表情を浮かべた。


「提案?」


俺と同じように小声になって創吾が言った。


「あぁ。俺たちは儀式に失敗した」


「失敗って……」


創吾はサッと青ざめた。


薄々気が付いていたのだろうけれど、言い切られてしまったことを驚いている。


「あぁ。だけど、あの骨人間を鎮める方法もあるみたいだ」


「本当か? その方法ってなんなんだ?」


こんな状況だ。


創吾はすぐに食いついた。
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