蘇りのウタ
「なんで俺が……っ」


和希がすべてを言い終える前に、俺は動いた。


乃愛の体をスッポリと包み込むように、シーツを体の下へと入れ込んでいく。


「おい、本気かよ……」


和希が俺の行動を見て唖然とした。


「本気じゃないと、こんなことはしない」


キッパリと言い切ると和希が口を閉じた。


菜摘はイヤイヤをするように左右に首を振り、泣いている。


真琴は青ざめていたが、俺たちの覚悟を理解してくれたようで、突き当りにあるエレベーターへと走った。


それを見ていた香菜美が唇をきつく引き結んだ。


「バレるよ。絶対にバレる」


香菜美の言葉に創吾はチラリと視線で反応したが、何も言わなかった。


そんなことわかっている。


バレたらただじゃ済まない事もわかっている。
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