蘇りのウタ
☆☆☆

「真琴はどうした?」


幸弘たちと合流した直後、和希がそう言った。


幸弘が一瞬視線を外したのをあたしは見逃さなかった。


「途中ではぐれてしまったんだ」


創吾が言う。


けれど、創吾もあたしたちと目を合わせようとはしなかった。


「すぐに探したけれど、わからなかった」


幸弘が創吾の言葉に合わせてそう言ったが、2人とも明らかに嘘をついている。


人1人を生贄にしておいて、簡単に嘘がつける人間なんていないだろう。


「そう。待ってなくて大丈夫なの?」


菜摘が2人に鋭い視線を投げかけてそう言った。


「それよりも早く森を出て助けを呼んだ方がいいと思ったんだ。俺たちだって危険なんだから」


幸弘が苛立ったような口調でそう言った。


真琴の話を早く終わらせてしまいたいのだろう。
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