蘇りのウタ
森には静けさが戻ってきていた。


どうやら人間の姿に驚いて逃げて行った音だったようだ。


そう感じた俺たちは安心して足を進めた。


が、突如後方から悲鳴が聞こえて来てすぐに立ち止まった。


驚いて振り返るとそこには複数の骨人間と、逃げようともがいている和希の姿があったのだ。


俺たちは一瞬呆然としてしまい、次の瞬間には走り出していた。


乃愛の手をきつく握りしめ、前を走る創吾について森の中へと身を隠した。


心臓が破裂しそうなほど早く打っていっる。


木々に身を隠すようにしてしゃがみ込むと、香菜美とカケルも逃げて来た。


「あいつら、どこから出てきた?」


創吾が香菜美に聞く。


香菜美は小刻みに体を震わせながら「突然和希の目の前に……」と、言った。


「もしかして、出て来るタイミングを見計らってたんじゃないか?」


俺はそう言った。


森の木々が揺れてから骨人間が出てくるまで、かなりの時間があった。
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