蘇りのウタ
小さくなってく3人の姿を見つめていると、視界が歪んだ。


泣くつもりなんてなかったのに、涙が浮かんできていた。


俺は乱暴に自分の涙をぬぐい、乃愛を見た。


乃愛は何度も振り返って俺の姿を確認している。


もうすぐ骨人間が襲いにくるだろう。


その時だけは見られたくないな。


そう思いながらも、動く事ができなかった。


そしてふと違和感に気が付いたのだ。


さっきから足音が聞こえているのに、一向にこちらに近づいてくる気配がない。


むしろ、その足音は俺から遠ざかっているように聞こえてくるのだ。


遠のいていく怪しい気配に混乱する。


なんだ?


どういう事だ?


キョロキョロと周囲を見回して骨人間がいないか確認してみるが、やはりいなかった。
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