蘇りのウタ
俺の行動を最後まで否定していた菜摘なのに、今はここまでついて来てくれている。


「今更じゃん」


そう言ったのは香菜美だった。


香菜美は病院へ来てからずっと俺の事を気にしてくれいた。


今はムスッとした表情でおにぎりにかぶりついていた。


みんな、なんだかんだと俺に付き合ってくれているのだ。


「ほんと、ごめん」


深く頭を下げると、創吾が勢いよく立ち上がった。


「さて、そろそろ行くか! 乃愛を蘇らせるぞ!」


そう言い、創吾は俺の背中を強く叩いたのだった。
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