向日葵に結ばれて
隼人は私を抱き上げて、ソファーにゆっくり降ろした。
隼人の妖艶な目が私を捕らえて離さない。

途端に、隼人を想う気持ちが溢れ出てくる。
もう拒めない。

隼人は何度も優しく私の名前を呼ぶ。

私は全てを隼人に委ねた。



どのくらい時間が経ったんだろう。

外はいつの間にか真っ暗になっている。
相変わらず雨は降り続いている。


「体、大丈夫?」

隼人は私を心配そうに覗き込む。

体…。
あれ?
私、裸!?

隼人はすでに乾いた服を着ている。

かろうじて体にかかるブランケットは膝掛けの大きさで、その下は裸だと丸わかりの状態。

は、恥ずかしい!

とりあえず服を着よう!


「コーヒー淹れてくる」

隼人が給湯室に行ってる間に、なんとか服を着れた。

時計の針は午後11時を指している。

朝イチの船の出発まで、まだまだある。

どうしよう。
気まずい。



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