身代わりの姫


ふ、と笑って腰に手を回したまま、ベッドに座らされた。


キスをされる。

少し厚い唇から熱いキスを受ける。


ワンピースの上半身に付いているボタンが外されていく。

露わになった胸を、優しく触る指。


ワンピースとガウンが肩から落ちると、ジルの首に腕を回した。



背中や腰を、撫でられて、全身がゾクリとする。




このまま抱かれるのか、と思った時、ガウンを肩に掛けられた。

体を離したジルが言った。


「………もう少し、俺に興味を持ってから、にするよ」


驚いた。


ワンピースを着直して、ジルの横に座り、手をとった。




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