身代わりの姫
船が港に入ると、民や軍の兵士達が歓迎してくれた。
王城では、国王夫妻に会い、賑やかに話かけられた。
私の住む東の館では、親衛隊長と侍女長から挨拶を受けた。
コゼットとあと数人が私の侍女となる。
意外にもコゼットはすっかり馴染んでいて驚いた。
ここでの結婚式と披露宴は来週。
それまで、誰と会うこともなく、東の館で作法や国の法律を勉強した。
ジルは仕事である公務と式の準備に忙しいようだったが、夕食はなるべく一緒にして、一緒に休んだ。
あっという間に、結婚式の前日を迎えた。