身代わりの姫


よく考えなくては。


あの船は、パーティーをするための、王子の遊びの為の船だったら………


王子は城以外で自分の居場所があった。


私は、自由もなく、ただ城にいるだけ。


兵士や侍女に影で笑われて、同情されて、一生このまま……?



誰よ?私なら幸せになれると言ったのは。



それは、私なら王子から逃げても生きていくことができるから?





私は、どうしたいの?


王子に愛されたかった……?



逃げるにしても、別れるにしても、シュリベルト国の為に、まだ時期を待たなくては。



私は、心を、殺した。




城に戻るため、リリーに跨った。




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