身代わりの姫


城に戻ると、コゼット、ボン、ガストンが並んでいた。


荷物を渡すと、おかえりなさい、と言われた。


「仲直り出来たようですね」

先に行ったジルに聞こえないように、ガストンが聞いてきた。

「そうね、ちゃんと話ができたわ、ありがとう」

部屋に戻った私達に、王妃からの差し入れの昼食が届いた。


「サンドイッチって、これは嫌がらせか?」

「昨日のお礼だそうです。
リリア様は、こちらです」

スープにサラダに魚を蒸し焼きにしたものだった。


「俺が悪いって言いたいのだろう。
後でお茶に呼ばれてやるか」


クスクス笑って、食べ始めた。


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