身代わりの姫
コゼットが一礼して外に出ていった。
「話し合いは決裂した」
「何があったの?」
「今朝、10時頃、西の山に急に、大型の大砲が現れた。少しずつ材料を運び、そこで組み立てたらしい。
王家が話し合いをしたが決裂した。
今は、街のものを避難させている。
あいつらは、城と駐屯地、軍の工場を狙うだろう。
俺は、今から軍艦に行く。
お前を連れては行けない。
すぐにシュリベルトに行け。
シリルを待たせてある。
もう、日が沈む。闇に紛れろ。
必ず、迎えに行くから………無事でいろ
この、短剣は返す」
短剣をベルトに装着した。
「嫌です、シュリベルトには、戻りません。
傍に、置いてください」
熱いキスをされた。
唇が離れた時、首に痛みを感じて、目の前が真っ暗になった。