身代わりの姫
夕方、町の外れの砂浜にいた。
海水浴には、寒い季節、誰もいない砂浜は、引き潮の時期で、広かった。
病院の子供達の嬉しそうな顔が、目に浮かぶ。
子供達は素直に、ジル達に甘えたらしい。
なぜ、こんな町に来たのかわからないけど、視察行脚なのかしら?と、ちょっと笑った。
広い砂浜の離れた所に、人影が見えた。
デートなのかしら?
こんなデート、してみたかった。
遠くに見える大きな船を見ていた。
「アリア?」