身代わりの姫


夕方、町の外れの砂浜にいた。

海水浴には、寒い季節、誰もいない砂浜は、引き潮の時期で、広かった。


病院の子供達の嬉しそうな顔が、目に浮かぶ。

子供達は素直に、ジル達に甘えたらしい。



なぜ、こんな町に来たのかわからないけど、視察行脚なのかしら?と、ちょっと笑った。


広い砂浜の離れた所に、人影が見えた。


デートなのかしら?


こんなデート、してみたかった。


遠くに見える大きな船を見ていた。




「アリア?」






< 206 / 279 >

この作品をシェア

pagetop