身代わりの姫
「まあ…………」
コゼットを見て、固まった。
ニッコリ笑って軽く会釈をしたコゼットが、お久しぶり、と言った。
「あなたの故郷の方なんですってね。
探してくれたみたいよ、良かったわね。
私は今から学校に行かなくてはいけません。
ゆっくりお話なさい。
では、コゼットさん、またあとで」
「ええ、ありがとうございます」
「行ってらっしゃい」
私達に笑顔を向けて、上着を着ると、コラが出ていった。