身代わりの姫
「まあ、あなたが王女に、わざと成り代わったとは思えないし。
とりあえず、謝ってくれる?
私を気絶させて逃げたでしょ。
どんだけ心配して、焦ったか、あなたに分かる?」
あの馬車でのことを思い出した。
「ああ、あの時は、ごめんなさい」
「どう考えても、本物のリリア様じゃないわね。
あんなことをするも何も、できるわけ無いんだから」
苦笑いするしかなかった。
「そうよね、ごめんなさい。
でも、なぜ気付いていたの?」