身代わりの姫




それから、3日間、コゼットも一緒に奉仕作業をして、買い物をして過ごした。


日曜日の礼拝には、町の人達が集まる。


礼拝の最後に、コラが話をする。


「2週間後、サリが故郷に帰ることになりました。
この町の復興を手伝い、奉仕作業を中心にここで過ごしてくれましたが、やっと故郷に戻る決心がついたようです。
彼女には、きっと、故郷でしなければならない事があるのでしょう。
ここで過ごした3年は、その準備期間として与えられた道だったのだと信じます。
寂しくなりますが、後2週間、楽しくお別れをしましょうね」


ここで言うとは思ってなかったので、驚いた。


町の人も、オルガンの前に座る私をじっと見ていた。


思わず立ち上がり、礼をした。




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