身代わりの姫


その紙を、自分の部屋で開けると


『バカヤロウ。行商の者として使いに出すから、一緒に来るように』

とあった。


フフフ、と一人で笑いながら、荷物を少し片付けた。



やっぱり、城からの使いだったのだ。


ジルなりに目立たないよう、見張らせているのだろう。


だけでなく、この町の商業の発展にも寄与している。




彼なら、やりかねないと、ため息をついた。




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