身代わりの姫
夕食と入浴を済ませると、奥の暗い寝室に連れて行かれた。
何も言わず、ただ抱きしめられた。
「もう、いなくなるな」
ポツリと言ったジルの弱い声に、強く抱きしめ返す。
心配してくれたのだろう。
周りに八つ当たりもしたのだろう。
「ごめんなさい」
私から、キスをした。
ジルのシャツのボタンを外す。
逞しい背中を撫でていく。
着ていた服を脱がされると、ジルの優しい目に、泣きそうになった。
「抱いて」
私達は何度も抱き合って、果てた。