身代わりの姫


「もう、そんな時間?」

「みたいだな」


2人で玄関に行き、ドアを開けた。


「おはようございます。ゆっくりできました?」


コゼットを先頭に兵士3人がいた。



「もう一日泊まるから、食材を後で持って来い」


え?


と私もコゼットもガストンも思わずジルをみた。


「畏れながら、明日は公務が………」


「そんなもの、王が変われば良い。
すぐに城に行って伝えろ。

今日は帰らんからな」


ええ?


とコゼットも兵士達も私を見た。



「さっさとしろ」


ジルが強引にドアを閉めた。



「ジル?今日帰る予定でしょ?」


「今日は休暇だ」


来い、と肩を抱かれた。


呆れるしかなかったが、まあ、王が戻れと言えば戻るのだろう。



強引なジルにちょっと笑った。




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