身代わりの姫
翌日、リリアは、朝からスッキリと起きて、準備をしていた。
私はいつものドレスに、紺色の丈の長いベストを着て、顔と表情を隠しレオナとして、王女の近くに控えていた。
王宮のテラスから王家全員で国民に手を振り、ティアラの戴冠式を終え、その後の晩餐会まで、リリアは笑顔で過ごした。
私は、近くで控えるだけで、良かった。
それでも、何か気になった。
リリアは何故、影武者が必要なのだろうか?
昨日は午後から、休んで、今日は元気にすごしていたが、体調が悪いのか、過保護なのか?
とにかく、私はすべきことを、するだけ。
キレイな王女をみながら、覚悟を決めた。