身代わりの姫
多くの兵士が待っている中庭に王とジルベール王子が二人で行った。
王も決して小さくはない。
それでも、ジルベール王子は背も体格も、王より大きかった。
「シュリベルト国とバルテモン国は、今日、友好条約に調印し、平和的外交を今後も続けることとなった。
我々の誤った情報が、バルテモン国に誤解を与えたが、それも今後の外交には問題はない。
こちらは、バルテモン国第一王子ジルベール殿である。
今日は、親睦の証として、ここへ来てくださった」
「バルテモン国王の長男のジルベールです。
これからの、互いの国の発展を祝います。
本日はシュリベルト国に温かく迎えられ感謝しています。
互いの国のため、尽力されることを祈ります」
王が拍手をして、外の兵士も大きく拍手をした。
これは、本当の友好条約なの?
心の中では、疑問だった。