身代わりの姫
マアサが入って来て、ボトルとグラスを置いて出ていった。
「お前たちが生まれた年のワインだ……」
そう言ってコルクを抜き、5つのグラスに少しずつ注いだ。
「リリアに………」
グラスを全員で掲げて、飲み干す、献杯をした。
グラスを置くと、王がもう一度、少しずつ注いだ。
「リリアとアリアには同じミドルネームを付けている。
リリア・リオアーナ・サリ・シュリベルト
アリア・レオーナ・サリ・シュリベルト
覚えておいてほしい………
では、王女の幸せを祈って……乾杯」
「乾杯」
全員で唱和し、グラスを掲げ、ワインを飲み干した。