ただ、好きだって言えたなら
第1章 「新学期」菜乃香side
菜乃香side



「いってきまーす!」




少しドキドキした気持ちで玄関を開けた。



空は真っ青に晴れ、雲一つない。



長いポニーテールは、風にゆられなびいている。




そして制服のセーラー服には……



「これこれ、2年生のブルーバッチ!」



今年めでたく2年生になる私には、このブルーバッチが配られたのだ!(結構お気に入り)




「おーい!なのかぁー!」




振り向くと、ちょうと家から出てきた陽斗が。



「おはよー陽斗!」



「おはよ。」




こいつは大原陽斗。私の隣にすんでいて幼なじみ。




「いやぁ~!やっと2年生になれるんだぁ!後輩かぁ~……どわっ!」





「だね……って!」




「あ、ありがとう」




「たく……2年生になってもなんも変わんないね。菜乃香は。子供のまんま。」




「なっ」



私をバカにするような目で見てくる……。



コイツ……!




私より頭が良くて運動も出来るからって…!




「ほら、早くいこ?」




なのに……優しくて、カッコイイ……




「あ、待ってよ!」





分かったかもだけど、私は陽斗に絶賛片思い中。





クラス……


陽斗と同じになれると良いな。
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