ただ、好きだって言えたなら
「ここね!我らが5組!」


「うん!」



早速教室に入ると、中は賑わっていた。



黒板には、「進級おめでとう」という文字が。




「ふーん、なんか知らない人ばっかね。」



「ね~」




とりあえずあたしの席~っと



「ここだ」




あたしの席は窓際の一番後ろというなんとも居眠りに丁度いいポディション!



気になるお隣さんは~




「まだ来てないな」




いったいどんな人だろう……



そうこう考えてるうちに、開始のチャイムが鳴り響いた。




「はーい、席につけ~!みんな、あたしは担任になった尾形佳代。おがたかよ、だ!ちなみに教科は保健体育。よろしくな!」



先生はニカッと笑った。



ほぉ~、いい先生そうで良かった!



「えぇ~、このあと入学式だか、先に出席とりまーす!えっと、天野千尋さーん」



「はーい」





くるっとクラスを一回り。



あんま知ってる子いないな……



でもこっから見える桜、結構キレイ。



日差しもあったかいし、何だか眠気が……





「……さん!……さん!」




あぁ~!でもやっぱり陽斗と同じクラスがぁ!




「渡辺菜乃香さんっ!聞いてんの!」




「はぃぃっ!」




やっば……先生の話全然聞いてなかった……




「もう、何回も呼んだんだぞ。え~、和田涼真くん…和田くーん?」



すると、手を挙げたクラスメイトが1人。



「せんせーい、和田くん来てないっすよ」




「は?来てないって……」




「きっと、寝坊でもしてんじゃないんですかね」



「なっ、アイツ……」




寝坊?中2にもなって寝坊って……




すると、廊下から慌ただしい足音が。




「ふっ……来たな」




ガラガラガラー!と入ってきたのは、汗だくで息を弾ませている男の子。



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