ただ、好きだって言えたなら
「遅いぞ、和田!」




「やぁ~!ついうっかり寝坊しちゃって!」




「たく……席座れ!」



「へーい!」




すると、男の子はみるみるこちらに近づいてきた。



もしかして……あたしの隣って……




「あ。俺、隣だから!よろしくな!」




「あ、うん、よろしく……」




うぅ~ん、話合うかな。合うといいんだけど……いや、合って欲しい。




「さ!じゃあ新一年の入学式行くか!」




じゃあないと楽しい学生ライフが送れない!




「ほら渡辺。はよ出ろ」




「はいっ」




慌てて廊下に出ると、丁度階段へ向かう1組の姿……




てことは!




「あっ!陽斗!」




やっぱり!いたいた陽斗!



やっほーと手を振ると、振り返してくれた!




でもその秒数わずか一瞬。陽斗は階段を降りていってしまった……!




「……あれ、お前の好きな子?」




「はあ!?んなわけ!……」




ある!あるある!ありまくる!




「無いし?」




「ふーん」


あぁ~!言っちゃったぁ!



てかあっぶなーい、そんなあたし顔に出てんのかな……。
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