ただ、好きだって言えたなら

春の帰り道 陽斗side

たいして面白くない新学期1日目を乗り越え、やっと家に帰れると思ったら……




「はぁ~」




隣の幼なじみは何だかご機嫌斜め。




「どうしたの?ため息なんて。珍しく無いけど」




「いや、なんかね……」




あ、そういえば本読み途中だった。




サッとカバンから出してしおりの所から読み始める。




「それで先が思いやられるっていうか……」




…聞いてなかった




「へぇ~。菜乃香も大変だね」



誤魔化しセーフ?




「えぇ!もうちょっと心配してよー!むなしくなるじゃん」




アウトか……。仕方ない。




「……はいはい。頑張ったね」





駄々こねる子をなだめるように、頭をポンポン……。




「そういや明日委員会でしょ?帰りどうするの?」




別々?別に良いけど……。
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