公園で王子様を拾いました!
このまま智哉に流されていいの。


良くない。


ええ、ここは何処ですか。


軽トラをコンシェルジュのいる高級マンションの前に停めた。


無理矢理軽トラから連れ出され、高級マンションの中へ入って行く。


しっかりと手を繋がれて、逃げる事も出来ず。


「ここは何処ですか。説明ぐらいしてよ。」


良いからと無理矢理エレベーターに乗せられて、又最上階へ。


「ここは俺の部屋、砂川しか知らないから、心配はいらない。」


誰にも知られてない場所なら、ここにいれば問題ないと思いますけど。


それを口にするこが出来ずにいた。


智哉が部屋の中を無言で歩く。


何、誰かいるの?


その時スマホが鳴る。


智哉がスマホを耳にあてたと同時に、ヤバい、と叫ぶ。


何が起きたのよ!


智哉に手を繋がれたまま部屋を飛び出す。


エレベーターを使わずに階段をかけ下りる。


ここは30階。


無理。


智哉が私を担ぎ上げた。


止めてよ。


185cmの智哉に担ぎ上げられると、とにかく怖い。


下ろせ!


ずっと叫び続けた。


そのまま砂川さんが運転する車に押し込まれる。


何が起きたのか、説明しなさい。


砂川さんが本当に申し訳ありませんと何度も謝るから、もうどうでもいいやと思った。


疲れたし、お腹も空いたし、頭が働かない。


どうにでもなれ!





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