公園で王子様を拾いました!
何故か、ソファに抱き締められたまま座る。


身動きが全く取れない。


私が自分で相合い傘の下に、しんやとまどかと書いたことになるけど。


智哉の話によると、桜の木に名前を書いたのは、私が小1ぐらいの時で、真也と智哉の区別がつかず、書いたものだろうと言った。


双子の区別がつかず、なんてまぬけな話。


そんな事とは知らないから、すごく悩んだ。


「私とずっと一緒にいてくれたのは智哉なの。」


「そうだ。本当に忘れてしまったのか。」


ごめんなさい。


本当に思い出せなかった。


「じゃ、あの約束は覚えているか。」


約束?


いつ、どんな約束をしたのだろ。


「覚えてない。」


「だろうと、思った。」


その内に思い出すだろうから、気長に待つと言われる。


その約束に真也も関わっている?


「真也の話はいいから、俺の事だけを考えて欲しい。」


この先何が起きても俺だけを信じろと言われた。


この先に今以上の事が起きると言うこと。


無理、無理、もうこれ以上関わりたくない。


智哉との関係も曖昧なまま。


彼氏と呼ぶには分からない事が多すぎ。


気持ちと頭が付いて行かない。


私は智哉が好きなのか。


智哉といると気持ちも楽だし、離れたくないと思うけど、それってずっと一緒にいたいと言う事。


ずっと一緒にいたいと、好きな気持ちは同じなのだろうか。




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