公園で王子様を拾いました!
コンビニで食べ物と下着を買った。


別荘を出たときに持ってきたリュックの中には着替えもあるし、しばらくはここで過ごそう。


スマホが気になり電源を入れると、砂川さんからlineが来ていて、智哉が必死で私を探していると言う。


拉致されたのではないかと心配してるので、連絡をして下さいと。


連絡なんかしない。


智哉は私を騙したのだから。


心配すればいい。


智哉のことだから、直ぐに私の居場所を突き止める可能性もある。


私は真也に連絡を入れた。


「何処にいるんだよ。智哉が必死に探してるぞ。」


「智哉に伝えて、探さなくていいから。今は誰にも会いたくない。」


真也がまだ何かを言ってたけど、そのままスマホの電源を落とした。


なんで、こんなにイライラするのだろ。


智哉に振られたぐらいで。


告白も出来なくて、振られて。


何、やってんだろ、私は。


買ってきたものをいっきに食べた。


もう知らない、食べて、寝てやるんだから。


振られてふて寝する、 20才の悲しい女。


お金があれば何処かへ行けるのに。






< 50 / 87 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop