公園で王子様を拾いました!
別荘の中に入り、智哉がテレビをつけると、九条corporationの真也社長の婚約発表会見が行われていた。


婚約発表は私がいなくても行われる訳ですか。


「婚約者は一般の方なので、婚約発表には同席させませんが、10才年下の可愛い女性です。」


真也は平気な顔で会見してるし、真也の横には小澤秘書が立ち、真也に何か言ってるようだ。


聞き取れないが、真也の顔色が変わった。


「多分、俺の事だろうと思うよ。九条智哉を九条corporationから追放又は解雇かな。」


何で、そんな勝手な事が言えるの。


会社の金を使い込んでるとか、女性問題とか、何でも簡単にデッチ上げる事が出来るらしい。


え、そうなんだ。


あれ、女性問題、智哉の彼女問題はまだ解決してない。


「その顔はなに?俺の彼女の事か。」


うん、うんと頷くと。


智哉の秘書をしてた女性が智哉のプライベート迄に関わり、解雇をすると、今度はストカー行為をするようになったらしい。

彼女とはないもないとはっきり言った。


勝手に彼女が智哉の彼女だと回りに言い、週刊誌にも載り、謝罪会見までさせられたと言う話で、智哉は思い出したくもないと。


あの日、その事を真也に言われ、智哉に彼女がいたと勘違いしたらしい。


30才の智哉に今まで彼女がいなかったと言うことは、どうしても信じられないのだか。


聞く勇気もないし。


そして、智哉が言った通り、婚約発表会見の最後に、真也社長が智哉を九条corporationから解雇したと発表した。


やっぱりそう言う事になりましたか。


智哉がこのままで終わらせるつもりはないなが、その行動を起こすにはまだ早いと言う。


真也にも考えがあり、今は小澤秘書に逆らわずにいるらしい。







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