冷愛冷涙-Reiai Reirui-
いつも優しくても、人のことを殴ったり蹴ったりしてる人なんだ。


そう思うと、住む世界が違う気がして、なんだか寂しかった。


「二度と電話かけてくんじゃねぇよ!!」


一番の大声の直後、ガシャン!という何かが壊れる音がした。


物に当たってるのかもしれない…。


ドクンドクンドクン…


鼓動が速くなってく。


─バンッ


また荒々しい音をたてて冷の部屋のドアが開いた。


バチっと合った視線。


とっさに反らしてしまった。


目が、怖かったから。


まるで知らない人のようだった。
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