冷愛冷涙-Reiai Reirui-
冷は、どこか冷たい目で私を見つめて、ふいっと視線を外した。


〝隠し事するなって言っただろ〟と言わんばかりに。


「……俺、倉庫行ってくるから」


倉庫ってのは、白龍の溜まり場のことだ。


「わかった。お昼ご飯いる?」


「いらねぇ」


「そっか。わかった」


倉庫に行くってことは、倖さんもいるのかな……。


倖さんはよく白龍に出入りしてるみたいだから。


やっぱり、倖さんと付き合ってるのかな。


……なーんてね。


私には関係ないか。


冷だって男だし、彼女くらいいるよね。
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