冷愛冷涙-Reiai Reirui-


**

「愛!」


待ち合わせ場所に、私服の蒼汰が現れた。


爽やか系な服装だ。


今から遊園地に行くけど、全然気分が乗らない。


「悪い、遅れた」


「大丈夫」


昨日までずっと学校は休んでた。


蒼汰に関わるのも、今日で最後にしたい……。


「じゃ、行こーぜ」


蒼汰の半歩後ろをついて歩く。


デートじゃないから手なんて繋がない。


「陸と悠里、昨日デートしたらしい」


……デートかぁ…。


私はデートなんてせずに死んでいくのかな。


「で、陸がキスしようとしたら拒否られたって嘆いてた」


蒼汰が笑った。
< 154 / 672 >

この作品をシェア

pagetop