冷愛冷涙-Reiai Reirui-
「っうっぅ…あっぁぁ…っ」


もっと生きたいよ……っ


もっと生きたい……っっ


「愛!!!」


遠くの方から聞こえた、私を呼ぶ声。


顔を上げて声の方を見ると、お昼ご飯を手にした蒼汰がこっちに走ってきていた。


泣き顔なんて見せたくない……っ


そんな私の心なんてお構いなしに、蒼汰は私の目の前に立った。


「どうしたんだよ……?」


蒼汰は、私の顔を覗き込んで聞いた。


「………っ」


言葉にならなかった。


〝何でもない〟って言いたいのに。
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