冷愛冷涙-Reiai Reirui-
めまいと、同時に後悔が襲ってきた。


「おい!?」


冷に抱き止められて地面に倒れることは免れたけど、視界がぐるぐる回ってる。


「気持ち悪……」


そのせいで吐き気までしてきた。


「横になっとけ」


冷は私を抱えて、ベンチに寝かせてくれた。


「大丈夫……。帰ろ」


たぶん、横になったからって良くなるわけじゃない。


「……無理すんなよ」


心配してくれてるのか、ただ機嫌が悪いのか分からない口調で言う冷。


……早く帰りたい…。


「大丈夫だから……」


なるべく頭を動かさないようにして立ち上がる。


グラ…


またフラつくけど、なんとか踏ん張る。
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