冷徹社長の容赦ないご愛執
まさか、独占欲?
゚*+..+*゚*+..+*゚*+..+*゚
「お疲れ」
着慣れているとはいえ、やっぱり窮屈だった着物を脱ぎ一階へ降りていくと、階段の下で社長が腕を組んで立っていた。
まさかまだいるとは思ってなくて気を抜いていた背筋は、条件反射でぴんと頭の先まで伸びあがる。
「きょ、今日はありがとうございました」
ちょっとだけ嬉しいと思った胸には気づかないふりをして、日本語でかけられた言葉にぴょこりと頭を下げた。
黒のロングコートに身を包んだ社長は、うんと頷いただけで、当然のように私の手からスーツケースを引き受ける。
「あ、あの……」
「飯、食いに行くぞ」
「え!?」
階段から一階を覗くと、カウンターの中で、叔父がお客様の相手をしているところだった。
毎回、見世物を終えたあとには、叔父の握りをいただいている。
今日も二十一時を回ったあとの不摂生に罪悪感を抱きながらも、うきうきとそのつもりでいた。
「いいものを見せてもらったが、日本にチップ制はないからな。その代わりだ、奢ってやる」
「お疲れ」
着慣れているとはいえ、やっぱり窮屈だった着物を脱ぎ一階へ降りていくと、階段の下で社長が腕を組んで立っていた。
まさかまだいるとは思ってなくて気を抜いていた背筋は、条件反射でぴんと頭の先まで伸びあがる。
「きょ、今日はありがとうございました」
ちょっとだけ嬉しいと思った胸には気づかないふりをして、日本語でかけられた言葉にぴょこりと頭を下げた。
黒のロングコートに身を包んだ社長は、うんと頷いただけで、当然のように私の手からスーツケースを引き受ける。
「あ、あの……」
「飯、食いに行くぞ」
「え!?」
階段から一階を覗くと、カウンターの中で、叔父がお客様の相手をしているところだった。
毎回、見世物を終えたあとには、叔父の握りをいただいている。
今日も二十一時を回ったあとの不摂生に罪悪感を抱きながらも、うきうきとそのつもりでいた。
「いいものを見せてもらったが、日本にチップ制はないからな。その代わりだ、奢ってやる」