世界できっと、キミだけが
呼吸が上がる。
足元がぐらぐらと揺れているみたい。
脳裏に浮かぶ、あの殺気立った瞳。
私に向けられた殺意。
どうしよう。
ここに、誰かいたら。
私を殺そうとする人が。
怖い。
助けて。
私、トラウマになってたんだ。
人の視線に、知らない人の存在に。
信じられる人のいないこの場所。
取り残されたような感覚。
助けて。
誰か。
竜。
お願い早く。
早く。
トン…
私の肩に、誰かの手が乗せられた。