世界できっと、キミだけが
◎日常そして最悪へと
それから数日後。
私とKBGのメンバーは社長に呼ばれた。
この間の事件の事だろうか。
フルメンバーでの集合は初めてだ。
「社長。久住です。全員揃ってまいりました」
「入りたまえ」
重々しい雰囲気の中に入っていく。
社長は立派な椅子に座り、なんとなく上機嫌な雰囲気だった。
なにかいいことでもあったんだろうか。
「名前は…、小野田君だったかね」
「え、あ、はい」
「よくやってくれた」
「え…?」
突然そう言われても、なにがなんだかわからなくて首をかしげる。
なにもやってはいない気がするけれど。
むしろ、宇都木の人たちを危険に巻き込んでしまった方で…。
そう言うと竜が怒るから言わないけど。
「キミのおかげで、宇都木の膿はきれいに掃除されたよ」
「え…」
「この間の犯人が、すべて自供したようでね。弟たちの共謀が表沙汰になって大騒ぎさ。ついさっき連行されたようだ」
「そうなんですか…」